赤字なのに・・・
【やっぱり!】
先日、ネットで「負担に感じる税金は?」の記事を見ました。
同様の調査、よく見かけるのですが、毎回、順位が同じです。
第3位は所得税、給与所得者の方が多いからでしょうか?
第2位は住民税、給与明細をみると所得税より高いと感じている方は多いです。
所得税は累進課税、所得に応じて5%~45%、一方、住民税は一律10%
同じ税金なのに地方自治体の税金が高いと違和感ありますよね。
第1位は消費税、やっぱり!という感じです。
このランク、負担者から見たランキングです。
でも消費税、負担するのは消費者ですが、納税義務者は異なります。
消費税の納税義務者、前々年の売上が1,000万円以上の事業者です。
インボイス制度が始まったので、1,000万円未満の方も選択すれば対象です。
負担者からみるアンケートはありませんが、やはり第1位は消費税でしょう。
以前にも話をしたとおり、売上が増える程、比例して納税額が増えますし、
事業が赤字でも売上があれば納税することが殆どです。
「赤字で資金繰りが苦しいのに税金を納めるの?」となります。
【赤字でも納める税金】
事業者が赤字でも納める税金(固定資産税等の一部の税金を除く)、
消費税以外には法人住民税の均等割と
資本金1億円超の法人(大企業)を対象とする税金、外形標準課税です。
外形標準課税、地方自治体の税収安定化の為、平成16年4月に導入されました。
課税対象は所得、付加価値(人件費等)と資本金等(資本金+α)です。
付加価値割と資本金等が対象のため、赤字でも納税することになります。
もちろん、意図的な減資や組織再編成もありますが
赤字となり債務超過となった大企業、軒並み減資を希望します。
資本金を1億円以下に減額し、外形標準課税の対象外をなるためです。
このため、ピーク時(H18年)29,618社あったものが
R2年には19,989社となり、9629社も減ってしまいました。
地方自治体の税収安定化のもくろみが崩れつつありまます。
この状況に先日、自民党税調調査会の宮澤会長が見直しを明言しました。
でも、個人的な意見ですが、不況時の地方自治体の税収安定化とは言え、
「赤字で資金繰りが苦しいのに税金を納めるの?」というのは
消費税と同じく無理があるような気がします。
財政のビルトインスタビライザーを知らないのでしょうか。
古いのかな~。