106万円、不思議?
【悪巧み?】
先日、元アナウンサーのYouTubeを見ていました。
その方、厚生労働省の年金の106万円の壁、撤廃に怒っていました。
厚生労働省の悪巧みだ! 知らない間に撤廃をして!
しかし、壁の撤廃には賛成らしく、よく説明していないことに怒っていました。
確かにマスコミは厚生労働省が、現状の厚生年金の3要件、
企業規模、月収8.8万円(年間106万円)、労働時間:週20時間を見直しし、
106万円の壁を撤廃し、週20時間を残すという報道が多いような気がします。
労働要件:週20時間を残すというのはどういうことなのでしょう。
週20時間、分かりやすくいうと1日4時間、週5日働くことになります。
最低賃金の全国平均が1,000円を超えたのが昨年です。
1日4時間、週5日働くと、週20,000円×4週+2日、
月8.8万円(年間106万円)となり、現状の月収要件8.8万円と一致します。
最低賃金から見ると月収要件は意味をなさなくなります。
最低賃金が1,500円に上がると、月収は13.2万円(年間158万円)です。
この話、年金部会では説明されていすが、あまり報道がありません。
【実際、どうなの?】
この見直しにより200万人が影響を受けるということなのですが、内訳は、
負担が増える人が90万人、主に専業主婦のパート労働者でしょう。
しかし、負担が減る方も70万人います。
個人事業者や50人以下の企業に勤めている人、
この人達は企業規模要件により厚生年金に加入できません。
ご自身で国民年金を納めています。個人負担が減り、年金は増えます。
一方、個人事業者や50以下の企業は負担が増えます。
残りの40万人は60才以上のパート労働者です。
国民年金の納付は60才迄(未納分は納付可能)です。負担は増えます。
しかし、この人達は複雑です。
勤め先が51人以上の企業であれば65才からの年金を増やすことが可能ですが、、
企業規模要件によりこれができない人が中心です。
私も再就職で、20人以上雇用する個人の税理士事務所に勤めましたが、
企業規模要件(改定済)により厚生年金は未加入、国民年金を納めていました。
どうも、負担が増える人よりも、減る人とメリットがある人が多いようです。
元アナウンサーが怒るのも当然です。
しかし、年金部会、公開です。YouTubeでも配信されています。
どうもマスコミ、報道姿勢に問題があるような気がします。
もちろん、SNS、ここは玉石混交です。当然、玉は少ないです。