配偶者のパート収入、頭が痛い!

11月、年末調整の作業が始まります。

この年末調整、頭が痛いのがパート方、主婦(主夫)のパート収入です。

男女平等などと言いながら、配偶者手当を支給する民間企業は多く、規模によりますが、約7割から9割(令和2年職種別民間企業実態調査より)を占めます。

この配偶者手当の年収基準、主婦の方、あまり気にされていないようなのですが、

配偶者控除を受けられる年収(年103万円)健康保険の被扶養者となる年収(年130万円)となると敏感です。

超えそうならば、お仕事はお休みとなります。

経営者にとって、この件は頭痛の種です。勤務表とにらめっこです。

配偶者手当、これは配偶者控除の年収と健康保険の被扶養者の年収と連動している場合が多く、ここを押さえておけば、税金がかかったとか、健康保険の被扶養者でなくなったとか、配偶者手当がなくなったとかの悲劇は回避できます。

私も10月の給与がしまった段階、顧問先の社長とこの方は大丈夫、この方は危ない、健康保険の被扶養者の上限年収を聞かなくちゃいけないとか、相談しています。

正直、疲れます!

配偶者特別控除?

ところで、税金がかからないという面からみると配偶者特別控除という制度があります。

この基準、配偶者の年間パート収入が103万円から150万円の間であれば、配偶者控除と同じ額(38万円)の控除を受けることができます。

この配偶者特別控除の38万円、年間パート収入が増えると減っていき、201.6万円を超えると0円になります。

この制度が導入されたとき、国会議員の方々は「主婦(主夫)の方が働きやすくなった良い制度改正です。皆さん、働きましょう」とコメントした気がします。

聞いていて、「おいおい、大丈夫?? 策略?」と思ってしまいました。

確かに税金はかからないのですが、健康保険(社会保険)の被扶養者の年収上限は見直されていません

例えば、協会けんぽの被扶養者の年収上限は130万円、厚生年金の被扶養者の年収上限も同様に130万円のままです。

国会議員の方々、社会保険料の増収に熱心なのかもしれません。

年末調整、頭痛の種、相も変わらず、年103万円と130万円です。

これさえ守っていれば、配偶者手当も安泰です。

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