帳簿の摘要欄に何を書くかな?
<領収書の丸投げ!>
会計事務所のホームページを見ていると、「領収書の丸投げOK」というコメントが出ています。
便利ですよね。事業者にとって会計の仕訳は難敵です。ありがたいと思うのは当然です。
また、そのような会計事務所向けに「銀行データの自動仕訳」とか、「領収書のスキャンによる仕訳」の案内がよく来ます。
領収書や通帳も1ヶ月分ならば、面倒くさいと思いつつ、なんとかなります。
でも、数ヶ月分となると泣けてきます。そのような時に「自動仕訳とかスキャンによる仕訳」は助かります。
とにかく便利ですし、「領収書の丸投げOK」とアピールもできます。
でも、落とし穴はないででしょうか?
<仕訳だけでよいのか>
皆さんは帳簿の記載事項が法律で定められていることをご存じですか?
法人税では記載事項を書いてほしいが、代わりの請求書等の保存があればよいとなっています。
ところが、消費税法は第30条に「帳簿の記載事項」の規定があり、①相手方の氏名又は名称、②行なった年月日、③内容、④支払対価の額となっています。
売上と仕入れで多少異なりますが、基本はこの4つです。
このうち、①、②と④は自動仕訳でも大丈夫なのですが、問題は③の内容です。
ここは自動仕訳では??となってしまいます。
<どうすればよいのか>
この内容というのが曲者です。
請求書はいつの分の仕入れで、値引きが、軽減税率等がわかるのですが、
領収書やレシートを丸投げされても???となってしまいます。
まあ~性善説でなんとか記入するのですが、レシート等には多くの情報があり過ぎます。
事業に関係するものなのか。例えば、食事は誰としたのか、時間帯が深夜? 1名?
百貨店のお品代? 発行は化粧品売り場? この時間帯は営業中よね?
自動仕訳では、ここはスルーで出来上がりなのですが、元帳をみた税務署員の印象はよくないと思います。
「領収書やレシートの丸投げOK」も最初が肝心です。
例えば、このようなことを説明してくれる会計事務所は良心的です。
「レシートにメモ書きして下さい。食事した相手の名前、商品券を渡した人の名前、日常の買い物と事業分を一緒に買ってもよいですが、事業分には○をしてください。切符は行き先、目的は○○研修」
皆さん、いかがでしょうか。やってます??