遺言のバージョンアップ

<自筆証書遺言書保管制度>

法務省より、昨年7月にスタートした自筆証書遺言保管制度の1年間の保管件数が20,776件だったことが公表されました。

これが多いのか少ないのかは議論のあるところだと思いますが、私は「相続が争続」にならないためにも、遺言は大切だ(追々、ブログで)と考えています。

遺言は、公正証書遺言(公証人が作成)、自筆証書遺言(自分で書き、保管、裁判所検認)、秘密証書遺言(殆どなし)の3つがあります。

このうち、自筆証書遺言保管制度は、法務局が自筆の遺言について、形式要件を確認の上、保管し、相続が発生した場合、関係の相続人に連絡してくれる制度です。

従来の自筆の遺言であったトラブル、どこに保管したのかとか? 遺言の形式が不備? 裁判所の検認とか! を防ぐことができ、保管料も3,900円と安くなっています。

私は遺言を考えている方にはお勧めの制度だと考えています。

<バージョンアップ>

ところで、遺言を書かれた方、書こうと思われる方にお願いしたいのが、書きっぱなしにしないということです。

遺言も書いてから、年数が経つと財産内容が変わってきます

例えば、上場株式の時価が半分以下になったとか、逆に3倍になったとか。

有料老人ホームに入居や家のリフォームのために、定期預金を解約したとか。

勿論、相続人との関係が??になったこともあると思います。

やはり、元気なうちに、時々、遺言の見直しをしてください。

言い方は変ですが、遺言のバージョンアップです。

<見直しの理由>

民法の907条では、「共同相続人は、一定の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる。」と定めています。

言い換えると、全相続人の合意さえあれば、遺言の内容と異なる相続財産の分割を行なってもよいと言うことを認めています。

何故この条文があるかというと、年月が経過し、分割財産の定期預金、株式、土地が失われてしまって、遺言の内容が実行できない場合があるのです。

え~と思うかもしれませんが、「この定期預金はないよね」とか、「この生命保険金はなに?」とか、実際にお手伝いしてみると結構あります。

数年に一度、バージョンアップしてください。

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