決算報告書ありますか?
<皆さんは、決算報告書の必要書類をご存じですか?>
私も時々、間違えるので、強く言えないのですが、決算報告書の見方を勉強するよりはまずはどのような書類が必要なのかを知った方がよいと思っています。
何故、そのように考えるようになったかといいますと、会計事務所に勤めるようになってからです。
会計事務所が悪いということもありますが、銀行も「以外に知らないのだ」ということを知ったからです。きっと、仕事に追われているのだろうと思います。
<必要な書類はなに?>
大企業、有価証券報告書を提出する企業は財務諸表、中小企業は計算書類となっています。
計算書類は、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別注記の4つとなります。
手元にこの4つがあるかどうか、確認してみてはどうでしょうか。
よく忘れられるのは個別注記です。この個別注記には、どのような会計処理を行なったのか、例えば、棚卸資産の評価方法はどのようにしたのかとか、消費税は税抜きなのか、税込みなのか、減価償却方法は? などの会計処理方法が書いてあり、どのような会計指針に基づくのかが記載されています。
この書類がないと残りの3つの書類、貸借対照表等の理解ができないのです。
でも、会計事務所に勤めて分かったことは「個別注記がない」、それなりにあります。
銀行も「これ足りませんよ」とは言ってきません。でも、一部の都銀や旧地銀は指摘してきます。
<何故、個別注記がないのか>
初めは分からなかったのですが、段々分かってきました。
「必要ないね!」です。個別注記を見なくても、消費税は税込み、減価償却方法は税法の法定、有価証券は原価法、棚卸は原価法と相場は決まっているからです。
でも、あった方がよいと思います。
<個別注記、あった方がよいのか>
何故かと言いますと、税理士等の有資格者であれば試験の対象でもあり、必要性は十分理解しています。所員が作成していなければ、作成するよう指導することが殆どです。
つまり、個別注記がなければ、有資格者が決算書と申告書をチェックしていない場合があるのです。
銀行についても支店管轄の融資であればスルーしてくれるケースもありますが、本店の審査部門が審査する融資では、間違いなく「書類が不足!」 印象を悪くします。
やはり、必要だと思います。