申告! 失敗!
【調査課所管法人】
4月の中旬、国税庁が
「調査課所管法人における法人税申告書の申告内容の誤りが多い事例」を
発表しました。
調査課所管法人? 聞き慣れない言葉ですね。
この法人は資本金が1億円以上の法人、
税務調査が税務署ではなく、国税局となる法人のことを言います。
言い換えれば、「国税局が担当となる大法人が多くミスした事例」でしょうか?
1人何役もこなす中小企業と異なり、
それなりの人員を確保し、税理士・公認会計士等が関与し、
税務署の上部組織、国税局が調査担当となる大企業が多く間違う事例、
気になりませんか?
この事例、実地調査以外の約350法人の約6割がミスしたもので次の通りです。
① 外国税額控除に関する誤り
② 法人税額等の計算に関する誤り(中間納付税額の記載ミス)
③ 所得金額の計算・利益積立金額等の計算に関する誤り(別表五の(一)4欄)
④ 受取配当金の益金不算入の誤り
⑤ 租税公課の納付状況等に関する誤り
⑥ 役員給与等に関する誤り
⑦ 減価償却資産の償却額の計算に関する誤り
⑧ 特定同族会社の留保金に対する税額の計算に関する誤り
⑨ その他の法人税額の特別控除に関する誤り
⑩ 試験研究を行なった場合の法人税額の特別控除に関する誤り
【意外に重なっているよね!】
大企業だから参考にならないよと思う人も多いと思いますが、
確かに①とか、⑧、⑩とかは関係ない中小企業も多いと思いますが、
後の7つは関係します。
特に②、これはe-Taxのメッセージボックスで確認すれば済む話です。
③は貸借対照表の金額と、別表五の(一)4欄が一致しているかを見る話です。
他もポイントは異なりますが、確認すればよい話です。
ダブルチェック、トリプルチェックでも漏れはあります。
人間のやること、企業規模に関係はないのですね。
やはり、チェックですね。
でも、これがなかなか難しい。悩ましい・・・。