年末調整、制度の限界?
【記入する方も、チェックする方も】
先日、顧問先の年末調整対象者約160名のチェックをしてきました。
担当者が提出された書類を5日間かけて入力したものについて、間違いがないかどうか確認する作業です。
この顧問先は独立前からの関与先で、当初は約30名程度でした。
業績の向上とともに、チェックする人数が増え、大変なのですが、ここまで大きくなったのだという気持ちもあるため、うれしさもあります。
只、今回チェックしてみて思うのは、昨年の税制改正に伴い提出書類の不備(空白と記入間違い)が多くなったのが気になります。
ひとり親、寡婦については、昨年は再確認が多かったのですが、今年は周知されたため、正しい記入となっていました。
改善されなかったのは、基礎控除申告書、所得金額調整控除申告書、配偶者控除等申告書です。
担当者も再確認等で手間がかかったと言っていました。
【負担感? あきらめ?】
この3つ、昨年よりスタートです。詳しい説明はあるものの、3つの申告書が1枚にまとまっているため、見るだけで拒否感なのでしょう。
全くの空白が高頻度で出てきます。
このため、担当者が再確認の上、収入金額を追加記入することが多く、収入金額が記入されていても所得金額が間違っていたりしています。
不思議なことに区分と基礎控除の額はあっています。
ある意味、当然なのですが、おそらく裏面を読んでも理解できず、他のメンバーからの情報、「私たちは関係ないわよ! お金持ちのみね! と聞いているよ! 区分と基礎控除を書いとけば・・・」という感じでしょうか?
他の顧問先でも、「これってなんなの?」 というコメントは多いです。
私の回答も似たような感じです。
基礎控除申告書、所得金額調整控除申告書、配偶者控除等申告書は鬼門です。
税務署の方と話をする機会があったのですが、基礎控除の記載漏れは多いようです。
扶養控除等申告書の所得の見積額がわからない、収入金額を書いてしまうのと同様の状態になっているのでしょうか??
この問題、次回につぶやきたいと思います。
税制調査会の政治家の皆さん、実態ご存じですかと・・・・・・と言いたいです。
デジタル化よりも前に、なんとかしてよ!!と感じています。
私だけでしょうか??